1980年代の健康ランドブーム期に生まれた私ですが、子供のころから近所の健康ランドへ行くことが大好きでした。

両親や親戚に連れられ大きなお風呂に入りアロハシャツに着替えて、食事やカラオケ、ゲームなどを楽しむ、非日常空間の経験を昨日のことのように記憶しています。

社会人となり、ひょんなことから温浴業界へと飛び込んでもう20年近くが経ちますが、その半分を中国で過ごしました。

小中学生時代から三国志にドップリとハマり、大学時代にはかなり本気で中国語を学び、中国の少数民族を専攻するという、ちょっと危ない学生だったかもしれませんが、2003年に初めて中国に渡り、卒業旅行をベトナムやカンボジアで過ごした私には、海外生活、そこでのビジネスは必然の流れだったかもしれません。

温浴施設向けの商材商社や設備メーカーの営業を経験し、2010年初頭には中国や東南アジア向けの仕事に従事しました。

そこで感じたのは日本にはない大きな刺激、そしてビジネスでの可能性でした。 温浴施設は勿論、ホテルや介護業界など、お風呂に係わるあらゆる業種との係わり合いを持つことができましたが、そのいずれにも海外では大きな可能性を感じることができました。

最初はハードルが高いと感じていた海外進出ですが、行ってみれば全くそんなことはなく、むしろ大きな市場、大きなチャンスが歓迎してくれているように感じました。 私自身も本業だけでなく、日本人、ということだけでレストラン経営を任されたこともあります。 それに日本の強みであるサービス力の高さや、アニメやお風呂といった日本文化はそこらじゅうでウケています。 日本の企業が世界に通用する下地は、確実に、絶対に、溢れていると確信しています。

ところが、残念ながら海外へ進出する日本の企業の多くがチャンスをつかめないシーンを多く見てきました。 インバウンド需要を見ていても同じですが、日本人や日本企業のビジネスは良く言えば誠実で、かつ正確ですが、悪く言えば慎重すぎて、海外ではあまりにお上品すぎる傾向があり、海外でのビジネスに向いていないように感じてしまいました。 目の前に転がる海外でのチャンスを、みすみす逃してしまっているようです。

日本が誇る商材や文化、それらが通用しないのは同じ日本人としてとても苦しいことです。

そうして私はビジネスを通して、日本の良さをもっと中国や東南アジア、海外に広げたいと感じるようになり、同じ思いを持った同志と再びこの事業を手掛けることができています。 コンサルティングと聞くと堅苦しいイメージがするので、実は私もあまり好きではありません。

情熱を持って、強い絆を持って、世界へ向けて日本の良さを広めるお手伝いをすること、それが私たちの想いです。