大々的なタイトルになってしまいましたが、法人化をしてしばらく経過した中で思うこととして、日本の税務は本当にデジタル化が進んでいないと感じます。
そもそも私がデジタル化についていけるかどうかは別ですが、明らかに紙媒体でのやり取りが多いと感じます。
中国では税務処理で人と人とが対面することが極端に少なくなったと感じます。
注目すべきは、最初からデジタル化が浸透していた訳ではなく、徐々に、確実に浸透していったということ。
私が2012年頃に仕事で中国に訪れたとき、銀行と税務署(税務局)は人で溢れかえっていました。
一番嫌いだったのがそこに行かなければならないこと、だったくらいです。
ところが、昨年末に中国で銀行と税務署に行ったとき、そこは8年前が嘘だったかのように、人の気配が少ない空間となっていました。
実務からずいぶん遠ざかっていたこともあって会計の担当者に聞いて見たところ、今では銀行へ行かなければいけない状況は、小口現金の引き出し、海外送金の原本が必要な資料提出による手続きくらいだそう。
税務署にも何かシステムに異常が出たとき、社員が増減した時の手続き等々だとのことでした。
昔話をする訳ではありませんが、8年前の当時、確か报税という源泉徴収に似た手続きをするために毎月、毎回15日以前に前月の納税を税務署に直接資料を提出し、報告する義務がありました。
そのためタクシーが全く税務署に近付けないほど、人々でごった返していたのです。
ところが今では閑散としています、税務用のパソコンがそれとリンクするようになって、自動的に処理が行われるからです。
銀行もキャッシュレス化が主要なので、現地に行く必要がほとんどない訳です。
何が良いか悪いかは私にはどうとも言えませんが、何度となく税務署に足を運ぶようなシステムでは、企業の成長の足枷になっている部分は、明らかであるように感じます。
言葉だけのデジタル化では何も進みません。
問題点を早急に吸い上げ、どう改善していくのか、何が問題なのかということをスピード感をもって判断し、その部分にデジタルを当て込む、それができるかどうかが重要なのではないでしょうか。