いくつかの日本企業の経営者や購買の方とお話をすると中国企業の製造技術に対して懐疑的な意見を聞くことが少なくありません。
私自身の意見としては、きちんと商談をし、きちんと製品の内容を理解してもらえば、中国企業の外注による製造でもきちんとした製品が完成すると考えています。
それでは、なぜそうした懐疑的な意見が出るのかということです。
あくまで私の意見ですが、今では日本で使用する多くの製品が、ベトナムやタイといった東南アジアやインドで製造製作をし、輸入しているのですから、中国にできて彼らにできるというのもおかしな話です。
もちろん製造の費用については、徐々に中国は人件費の高騰などで既に途上国の水準ではなくなってるのは明らかな事実だと思います。
さて、懐疑的な意見の原因ですが、まずは冒頭のようにきちんと製品の内容を理解させていないことにあると、私は感じています。
例えば弊社でも請負をさせていただいているステンレス製品製造。
私もたくさんの失敗をしてきました。
というのは、製造工場もピンキリなのです。
技術力を数値化することはできませんが、例えば日本の製造工場の技術レベルは、全く同じ製品の製作を依頼したとして大手企業の最高峰が100としても、所謂町工場や中小企業でも80~90くらいの技術はあるでしょう。
特殊過ぎて製造ができない、という場合を除き、私の経験上、企業の信頼度や生産能力以外で、特に技術力自体はそうそう劣ることないはずです。
全く使えない製品が出来上がってきた、なんて話はほとんど聞きません。
一方で中国の場合は最高峰が100とすると30や40くらいの製造レベルしかない工場がゴロゴロしています。
また本来は80や90の技術力があったとしても、飛び込みの問い合わせに対して30くらいの製品を納品してしまったりということもあるのが厄介なところです。
そのため中国で外注製造してもらうと考えたときに、片っ端から工場を当たってみたり、近所だからという理由で製造を依頼すればとんでもないことになります。
当たり前すぎる話だと笑われるかもしれませんが、きちんとした製作図を基に、どの程度精密さが必要なのか、きちんと説明して、ようやくスタートラインです。
それが面倒だとか、付き合ってられない、ということであれば残念ながら中国での外注製造は不向きです。
しかしそうした努力を踏まえて行えば、ようやく自社のコストダウンにつながるのも、また事実なのです。
弊社ではこうした手間は朝飯前で、肝を掴んで対応します。
こうした製作代行などの業務についてはまずは是非お問い合わせください。