先週に少し話題になったニュースですが、中国では2020年においても、GDPが続伸だったようです。
中国の国家統計局が発表した数値では前年比2.3%の増とのことですが、例年5%~10%と続伸続きの中国からすれば、コロナの影響も含めても若干の停滞感は感じざるを得ません。
数値的には目標としていた5%台の成長とまではいかず、そうした背景からもある程度は信憑性のある数値だと感じられます。
こうした数値が発表されると、個人的に注目するのは産業別、業種別の成長率です。
中国のニュースを紐解いてみると、日本と同じくK字回復の傾向も見て取れそうです。
政府の公共投資などで何とか最悪の自体こそ抑え込めているものの、外食産業は流石に伸びを欠き7,8月から徐々に回復傾向にあったものの、期待値を大幅に下回る結果となってしまったようです。
また外食産業だけではなく、接客サービス業、店舗型の小売業も少なくない影響を受けたのは日本と同じ傾向であると言えそうです。
中国では恐ろしいほどに流通産業に従事するトラック運転手やデリバリー従事者を目にしますが、タオバオなどに代表されるインターネットショッピング、EC関連業は好調が続いているというか、それは既にスタンダードになっている味方の方が強いでしょう。
その下支えとなる物流も低迷することは考えにくく、好調な産業に追随する事業も好調が維持できているのでしょう。
しかし、今まで目をつぶっていても経済状況が続伸していたころと異なるのが、やはり個人消費に陰りが見えていることでしょう。
景気回復、コロナ感染の抑え込みが言われているものの、その陰では個人所得も減り、今までのようなイケイケな経済状況から明らかな過渡期に来ているというのも確かであるように感じるところです。