全くビジネスに関係のないタイトルになってしまいまして、ミーハー加減を露骨に出してしまうようですが、素晴らしい一局でした。

コロナ禍のおかげで時間にゆとりができたこともあって、ジックリ観戦させていただきましたが、強引に結びつけるとビジネスにも相通ずるところがあるような、ないような。

例えば、藤井新棋聖の特徴と言えば、思いもよらないAIの６億手先の手筋を読んでしまう痛烈な一手。

当たり前を当たり前にせず、明確な意図を持って指す一手はビジネスにも通じるのでは？

また、１分将棋を指したがえることなく、寸分の狂いもなく相手の最後の攻撃をかわし続ける冷静さであり、読み切る力。

到底私には真似ができそうにありませんが、それでも参考にはできるかもしれません。

新棋聖が話題の中心にいることは成し遂げた大きさから当然のことなのでしょうが、とても気になるのはそのタイトルを奪取されてしまった渡辺明二冠の心情。

突如現れた新星にお株を奪われてしまったわけですが、忸怩たる思いは推し量るべきで、負けてなお相手を称賛するコメントなど棋士として、プロとして美しい姿勢であることもまたフォーカスすべきでしょう。

私は現役最強と言われる渡辺二冠の更なる飛躍こそ、藤井新棋聖の成長につながることも間違いなく、またいずれ挑戦者となる可能性があるその二冠では、是非対策を講じて現役最強の座をやすやすと受け渡さない強い渡辺二冠の姿も見てみたいなと思わされるところです。