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2020-12-03
窃盗事件の解決対応のご依頼。

私は警察でも弁護士でもないのですが、先日ご自身のカバンを盗まれたので交渉をしてほしいと、探偵のような依頼ごとを引き受けました。

なんとまあこんなこともあるのだなあと事情を尋ねたところ、景気悪化の煽りなのかこんな話でした。

今回はご本人の許可を得て、イニシャルにて公表させていただきます。

ご依頼いただいたのは駐在員のYさん、とあるバーでお知り合いになった女性Wと関係を持ち、そのホテルでカバンを盗まれたという話でした。

中には大したものこそなかったのですが、それを身近な人に相談することもできずインターネットから弊社にご連絡がありました。

カバンそのものが高級で思い入れがあり、このご時世ですから現金などは持ち合わせずに相手にとっても有利な条件ではなかったのですが、起きたときにはもぬけの殻だったと言うのです。

ここではいくつかの方法がありますが、本来は冷静に対処すればそう大きな問題ではありません。

連絡先は消されてしまったとのことでしたので、どうしようかと思案しましたが、バーの店舗、ホテルでの照会を依頼すればいいのです。

もしくは、先に被害届を提出し、警察官に手伝ってもらうことも一つの手です。

しかし、今回、ホテルへはYさんのパスポートでチェックインをし、女性は後から入室させたとのことで、ホテルに彼女の身分を照会するものがありませんでした。

そのためホテルから追うことは難しく、相手を捕まえたとしても、ホテルでの情事が発覚してしまうこともあり、交渉は慎重に運ぶ必要性を感じました。

また今回の場合、内容を根掘り葉掘り聞かれるとこちらも有利な条件ではないため、一旦警察に届けることはせず、弁護士さんに相談した上で、2人が知り合ったお店から辿ることにしました。

残念ながらそれも苦労させられるのですが、店舗には彼女の身分の記録が残っていないの一点張りで、その周囲についてからコツコツと彼女の素性を明かしていく必要があるという、思った以上に骨の折れる作業になりました。

彼女は窃盗を繰り返しており、逃亡を図った可能性もありましたが、何にしても周囲の連絡先を知る人から慎重に交渉を重ね、最終的に連絡先を取得し、こちらの落ち度もあるため和解金を少々用意し、直接会った上でカバンの現品を取り戻すことに成功しました。

正直様々な状況不利もあったので成功するか微妙なところでしたが、和解金を渡すことで何とか乗り切ることができました。

今回の件で良く分かったのは、甘い蜜には罠があるということ、ましてや中国とて特に接待を伴う飲食店は不景気の影響を少なくないだけ受けています。

またWechatでの交流は相手が連絡先をブラックリストに追加することで、連絡先を辿ることが難しくなります。

それがただの友達でも自分が悪いことをした認識があれば、簡単にその連絡先を絶ってくるのです。

今回は実利関係のあるお店の経理担当者、給料をもらうまで切れない間柄を利用して連絡をしたことで、何とか泥沼化を防ぐことができました。