先日のブログで日本と中国の温浴施設の水量について書いてみました。
温浴施設における理想的なお風呂の水量。 – JNG (jng-chenqin.com)
日本では600㎜前後が多いようですが、中国や欧米では800㎜前後だったりと、日本と比べ水深が深いのが一般的なようです。
日本人の平均身長が上がっているので、適当な水深を定めるのは難しいものですが、もっと深くしてもいいのかなあと考察をしました。
しかしながら、水深が深くなれば水道代、ガス代といったコスト増に繋がることも提起させていただきました。
結局のところ、コストや満足度、地域差などを鑑みることが大事でしょう。
話は変わりますが、最近は経営不振、後任者不在の旅館やホテルを買収、株式参入などで、改装した後にブランドをつけて再稼働というケースが少なくありません。
弱肉強食というようにも見えますが、地域の活性化や既存施設の有効活用という意味では、非常に合理的でもあります。
そんな中、北陸地方の旅館にお呼びいただき、視察に行ってまいりました。
それはさておき、近隣の競合施設を同時に体験をしてきたところ、少しの工夫が見受けられました。
某有名ブランドの旅館ですが、大きな浴場に大きなお風呂がドドーンと構えています。
お風呂を売りにしているだけあって、さすがだなあと思いましたが、気が付いたのは先述したようなガス代コストについて。
ところが、その大きな浴槽の水深はちょうど膝小僧あたり、50㎝程度の水深ということになります。
多分に漏れず古くからある旅館を改装して再オープンしているようですが、特に浴場周りはいくつか修繕履歴と思しきものが確認できています。
見た感じでは、浴場の配置は恐らくそのままの状態で、浴場内の内装だけを変更しているようでした。
これは推察でしかありませんが、改修工事の際に、もしかしたら浴槽の底上げをしているかもしれません。
これもガス代のコストなどを鑑みた改修内容だったとしたら、さすがのコスト削減能力です。
実際に入浴体験をしてみましたが、お風呂は大きく開放的で、ふと水深が気になったものの、通常であれば十分満足できるレベルでした。
浴槽の底にお尻をつけて、肩までスッカリ浸かることができましたし、しっかりとリラックスできる浴場でした。
さて、最後にコスト削減について。
弊社は温浴コンサル、設備コンサルをさせていただいております。
スーパー銭湯と違い、旅館やホテルなどの観光施設は繁忙期、閑散期の差がどうしても激しくなりがちです。
その中での、入客状況に関わらずに必要となる水道代、ガス代はとても大きなコスト負担になります。
お客様の満足度は当然重要ではありますが、コストを気にするあまり、施設が不衛生になっては本末転倒です。
お客様の満足度を維持しながらも、隠れたコスト削減は激化する観光業にとって必須項目でもあるのではないでしょうか。
水深だけではなく、設備に関するひと工夫、ぜひ弊社にアドバイスをさせていただきたいです。
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