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2021-05-31
温泉街で増える廃墟。

日本のニュースで見かけました。

コロナ禍が取り上げられがちですが、内需はもちろんインバウンドの現象がそのまま反映していることは勿論ですが、そもそも根本的な問題は人口減少やレジャーの多角化のようにも思います。

何も手を尽くさなければ、温泉街の廃墟はこれから増えることもあるでしょう。

市街地では大型の温浴施設が趨勢を増していて、わざわざ温泉街に訪れてということも減少していますが、先日、岐阜県可児市の大型温浴施設に行くと、忘れていた感覚を思い出させられました。

風光明媚な景色、基本的におしゃべりもなく、密な環境とは言え感染リスクも少なく、何と言ってもリフレッシュができる環境だと改めて感じました。

やはり日本には温浴文化が根強くあるべきだと感じる次第でしたが、それではこうした温泉街の窮地を救うためには何が必要か。

個人的な見解ですが、やはり景気回復は一つの重要事項ではないでしょうか。

実際には大型の温浴施設でも、温泉街でも客単価はかなり高く大きな違いはないように感じます。

今や温浴施設でも5,000m3を超える規模になれば1,000円~2,000円の入場料が一般的で、家族4人、5人ともなれば温泉街の旅館やホテルに近い出費になることもあります。

もちろん移動に出費も掛かり、温泉街ともなれば車で2、3時間の場所に立地していることが普通ではありますが。

いずれにせよ、家族で2万円、3万円ともなれば、大手を奮った一大イベントのように感じてしまうことが、我々庶民にとっては一般的です。

以前のような会社の慰安旅行、社員旅行でもそうです。

社員一人に数万円を出費できる余裕のある企業はなかなかないでしょう。

それに地方経済の停滞、過疎化というのも一つの問題です。

地方都市や山間部の田舎では、周囲の観光地や催し物を行うような体力がないのも事実です。

単純な個人的な意見をこうして並べてみると、個人レベルではなかなか解決が難しい話になってしまいますが、人口減少と経済低迷は小さな島国日本にとって与える影響がとてつもなく大きく、一つの重要文化が廃れてしまう危機感さえ禁じずにはいられなくなります。