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2021-05-19
本を持って行ってはいけません。

先日の話の通り母校に顔を出しまして、恩師ともたくさん話をさせてもらいました。

それにしても教授という仕事はかなり特殊な仕事。

相も変わらず研究室内は新旧たくさんの書籍が並べられていて、会って早々にお話ししたのは、

先生地震があったら大変だからちょっと整理したほうがいいよと。

私の恩師は中国人の先生で、また日を改めてご本人の許可を得て紹介したいと思いますが、90歳になる母親がまだご健在ということで、このコロナ禍で郷里にも帰れず苦しい思いは教授とて一緒です。

私に駐在者の苦労を特別講師としての講演をご依頼いただきましたが、そういえば先生だって一応日本の駐在員ではないかと突っ込んでしまいました。

その後苦労はないんですかと聞くと二つの話が返ってきました。

一つは現金を中国に持ち込めないこと。

ご両親への送金なども簡単ではない点が苦労するということです。

もう一つは本を持って帰れない点。

教授は中国のとある分野の超専門家ではありますが、中国にも日本にも否定的な意見のない客観視できる人です。

それでも先に挙げた書籍を日本に持って帰ったり、教授という身分を大っぴらにすることは憚られますね、と苦笑い。

酸いも甘いも知っている中国人の教授の経験こそ大変貴重なものではないかと思うものです。