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2020-07-30
日本の安全神話。

私が中国で生活をしていて日本より中国の方が良かったと思わされる部分と、逆と色々感じることがあります。

日本でやはり素晴らしいのが平和であることではないでしょうか。

サービスは行き届いているし、治安も良く様々な面で安全性が確保されています。

平和ボケ、という言葉もありますが、島国である日本では平和ボケくらいがちょうどいいと思いますし、それだからこそ安心して暮らせられる下地があるともいえるのではないでしょうか。

しかし、それが完全に裏目に出てしまったのが今回のコロナウィルス感染の余波が止まらないことではないでしょうか。

政治と宗教と野球の話はするな、と営業をし始めたときに会社の先輩から言われたことがあり、政治批判ではないのですが、さすがに日中を行き来している者からしても、政府の対策が後手後手であることは否めません。

もう半年以上、この状態が続いているのは何も日本政府の責任だけではありませんが、既に日本の経済まで深刻な影響が出ているのは周知の通りで、それこそ日中を橋渡ししている私のような者からすれば大変な事態です。

安全神話が完全に崩壊しているのが現状ではないでしょうか。

一方、中国は明らかに良くも悪くも経済が一定の回転をし始めています。

こうした状況に直面してもコントロールできるように、私が心掛けていたのが、所謂企業としての現地化、です。

現地化についてはまた別項でもブログを更新したいと思いますが、頼れる中国人を中国に置いておけば即ち現地化、という訳ではありません。

今回のコロナ禍で現地化の必要性を痛感している企業がある中、私たちのような小さな組織でもそれは重要課題であり、リスクマネジメントの重要さが良く分かる背景にもなりました。

中国で日本と同じような組織作りは難しく、大きくなればなるほど管理も難しくなります。

弊社ではリーダーとリーダーの部下、リーダーは直接私とコミュニケーションを積極的に取りながら、幅広い権限を与え、数人の部下をつけています。

よく言えばピラミッド型かもしれませんが、リーダーそれぞれの横のつながりを持たせることは大変難しいのが実情でもあり、むしろそれぞれが個人事業主のように独立採算制のような仕組みにもしています。

こうした組織作りができておらず、このコロナ禍で四苦八苦している企業も少なくありません。

もちろん我々も一筋縄ではありません。

しかし、こうした組織作りを行っておき、いざこうなったとしても安全神話が崩壊してしまった日本の低迷を支えることもできるのが、中国や海外進出のメリットともなり得るのではないでしょうか。