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2020-09-09
文系より理系が儲かる?

日本のニュースなどでも度々取り上げられますが、平均的な一般論として、同学歴で同年齢の条件で文系専攻者と理系専攻者との年収比較をすると理系専門者の方が、得られる収入が高いというデータを見たことがある人は多いのではないでしょうか。

その理由の明確な理由はなかなか難しいですが、ものづくりの日本、独立起業の少なさ、技術者は替えが効かない、時代の潮流、などなど、おおよその理由はこんなことでしょう。

私のような文系一辺倒から言わせてもらえれば、やはり手に職を持っている強みと言うのは日本だけでなく中国でも収入を上げる一つの手段であり、文系にはそれらの専門性のある資格が絶対数としてどうしても少ないようにも思います。

さて、中国の話です。中国におけるお金持ちの象徴的存在は何と言ってもジャック・マー、アリババの創始者の馬雲です、彼は文系。

しかし彼の場合は完全に飛びぬけてしまっているので、データとしては文系理系の枠外という感じでしょうね。

中国でも取り上げられていたので少し見てみましょう。

学校を卒業して職場への経験値のレベルを直に評価する中国では、建築の職人さん、工場勤務が入社後ある程度早い段階で即戦力になれることから理系専攻者が収入が高いという意見。

また、技術職は常に売り手市場、就職に困らないという傾向もニュースでは指摘されています。

時代の潮流という点ではやはり昨今中国で最大の注目業界であるIT、やや衰退傾向ではあるものの建築業界は、文系に代表される営業職はロイヤリティなどの比率が高いため一概に比較するのは難しいが、営業職が全く向いていなければ厳しい、というコメントも散見されました。

結論から言えば、中国も日本と同様の傾向があると言っていいと思われますが、一方で日本ほどその差が顕著ではないようです。(明確なデータ根拠が薄いため仮定ですが)

今後ますますその傾向は高まるように私自身は感じていますが、番外編として上記以外のものを紹介します。

まず、理系の代表職として比較的高収入として例を挙げられる職業が多岐にわたって指摘されること、一方文系の高収入として挙げられるのは8,9割が、公務員。

文系は公務員になるしか道がない、という意見もあり、ある意味では公務員の高待遇が一般的にかなり認知されていることを表しているでしょう。

実際に中国の公務員は有給、産休などは当たり前、もっと言えば社会保険、いわゆる年金、社会保障も一般的な会社員の3倍近い優遇がなされています。

最後に面白かったのは、日本で文系理系の収入格差が大きいことを取り上げたニュースに対してのコメントでは、日本の技術者の収入が高いのは海外への人材流出を恐れているためである。という堂々とした指摘を見つけました。

実際にはこの傾向は確かに明らかにあるだろうが、我々がその理由を簡単にひも解いても真っ先に出てくるような回答ではないと思ってしましました。

しかし実際にはその傾向が確かに日本に流れてきているのは確かな事実でしょう。

実際に私も中国企業で働く技術者の方を少なくない数知っていますし、中国の人材検索サイトで日本の技術者を探せば日本でも驚くほどの収入がいきなり保障されています。

人材の流出は日本では絶対に阻止したい状況ですが、儲かる企業がその適切なフィーを払うという企業として本来当たり前の体制は、特に日本でも改めて構築が必要なのではないかと、深く思わされる意見でもありました。