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2020-09-08
弱肉強食の経済。

日本では首相が交代することで一つの過渡期を迎えようとしていますが、日経平均を見ると経済状況もコロコロと状況が変わりそうです。

一つの傾向として、強い業界、弱い業界、強い企業、弱い企業が明確に分かれつつあるようにも感じています。

それは資金調達もそうですが、コロナ禍を切欠に企業の体制引き締めに成功した企業、失敗した(挑戦できていない)企業が分かれているように感じるのです。

そうなると日本でも弱肉強食の経済がより一層強まることになりそうです。

恵まれた業界というのがあることも事実ですが、それだけではなく企業を強くする努力ができることは、常に、そして非常に重要です。

さて、コロナ禍が収まりつつある(ようにも見える)中国ですが、実際に個々人の生活については出張などの行動規制を含めかなり通常状態に戻りつつあります。

そこで実際にスタートダッシュを切れるかどうか、中国企業ではそこがフォーカスされているようです。

日本のように100年企業がない中国では、世間の荒波と上手に付き合っていくことが企業として最も重要な要素と捉えられる傾向が強く、日本のように同じ生業に頼って成長をしていくのではなく、投資も異業種へも積極的に参入することを好ましいことだと思われているようです。

これは中国で活動をしていると本当に感じることですが、バイタリティ溢れるというか、時代に則したものを敏感に感じ取る能力に優れた経営者が多いとも思わされます。

そんな中私の知人でも異業種の参戦に取り組む方が何人もいるのですが、正直それは無計画すぎるのではと思わされるケースも少なくありません。

しかし私が口を出すほど彼らは弱くないので、むしろ彼らが何を思って私に相談を持ち掛けてくるか、というとパートナー探しに他なりません。

例えば石材を取り扱う企業を経営している知人は日本の上質な木材を自分のノウハウと組み合わせたいと持ち掛けてきました。

組み合わせたモデルというのが私にはどうも素晴らしいアイデアには感じさせられなかったのですが、それでも彼のように常に新しいものへの取り組み、異業種への参入意思を常にアンテナを張っているというのは、学ぶべき姿勢だと思わされます。

そういわれれば、日本でも企業の能力を持て余しているケースが少なくないように感じます。

今までずっとこれをやっていたのだ、これにプライドがある、というのは日本人の素晴らしい特長ではありますが、この時代にはそれよりも企業として人材や資本やらを生かしてより良くしていく前向きな方向性を持っていた方が私はより良いのではないかとも感じます。