NEWS/TOPICS

2020-12-16
山西省の私の勝手なイメージ。

上海市、北京市、遼寧省大連市、香港、深圳。

中国国内で日本人が多く住む場所はこのあたりでしょうか。

山西省、というと、多くの人が馴染みがないように思います。

今回出張でも訪れたこの山西省、一昨年から大きなプロジェクトによりご縁をいただいたことで何度か訪れる機会がありますが、なかなか興味深い街です。

今回はこの山西省を私の若干勝手なイメージで紹介したいと思います。

省内の多くが山に囲まれているので田舎のイメージもある山西省ですが、現代では当然、高鉄や高速道路がかなり整備されています。

省都である太原市は面積そのものが大きくはありませんので、南駅、飛行場から10分、20分で市街地に辿り着きます。

そのためなのか、繁華街と商業街、歓楽街が中心部に密集していて、夕方から始まる中心地の渋滞が7時、8時まで一向に収まらないようなイメージがあります。

渋滞の中心地にタクシーで行くくらいなら自転車をレンタルしたり、歩いた方が近いようにも感じられます。

また、夜生活と呼ばれるようなカラオケやクラブ、バーなどが少ないと太原人から聞いたことがありますが、確かに夜の11時12時まで空いているようなお店が少ないようです。

前回話題に挙げた交城県でホテルの経営者から聞いた話も興味深いものでした。

田舎町の交城県においてホテルの顧客ターゲットについて話をしていたところ、その経営者曰く、外地からやってくるお客様を受け入れることも当然多いが、山西省の夜生活は穏やかで、やることがないため、地元民が仲間を連れよって、2,3時間貸し切ったホテルの部屋でお茶を飲み、お喋りをするような人も多いと言っていました。

夜生活の場所が豊富な上海市などの大都市や、夜遅くまで烤肉串の店先でビールを飲んでお喋りしている東北人とは大きな違いです。

そして何より、私が感じる山西省の人々への最大の印象は、声が小さいこと、です。

元々声が大きい中国人で、四川省も似たようなイメージがありますが、山西省の人々もかなり穏やかな口調であることは、一度街に足を運べば感じられることだと思います。

性格もおっとりしている印象があり、ハッキリ物言う中国の中でも、特にそういう国民性を強く感じられます。

例えば東北地方に行けば、私が外国人であることに気が付くや否やあれやこれやと質問をしてきたり、好奇の目で見てくるのが東北人で、一方の山西省の人はあまり外国人に慣れていないはずなのに、あれやこれやと聞いてくることはほとんどないように感じます。

ホテルなどでもパスポートを提示して日本人だと気が付いても反応があまりありません、そんなイメージがあります。

太原市の知人とも先日そんな話をしていましたが、確かに山西人は慎重で穏やかな性格だと中国でも言われているそうで、安定や保守的な性格が多いそうです。

険しい山々に囲まれ、厳しい自然との生活から、そうした性格が多いのではないかとも言われているそうです。

また故郷に錦を飾るという言葉は山西省から生まれているそうで、郷土観念を重んじる傾向も強いそうです。

広い中国、出張中にそんなことを感じながら人間観察をするのも大変面白いものです。