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2020-10-02
天内建築設計による北方暖暖温泉のご紹介。

中国の地方都市や東北三省を基盤として温浴施設、飲食店の企画、設計、運営実績の天内建築設計の天内裕一郎社長。

今回は写真を交えてご紹介の許可をいただきました。

当プロジェクトは遼寧省瀋陽市の北方暖暖温泉という場所にある温浴施設。

温浴施設、といっても感覚的には日本の健康ランド級の規模なので、お風呂はもちろん、岩盤浴やキッズルーム、飲食スペースなどもあり、まさに天内裕一郎社長の手腕が試されたプロジェクトです。

もちろん中身は日本風を前面に出した、瀋陽市内に数多くある温浴施設の中でも指折りの人気を誇る温浴施設が北方暖暖温泉です。

天内社長の強みは当然日本風なのですが、今回も投資家たっての希望で和風を表に出した館内の中で、とにかく天内社長がこだわったのは、石材や樹木の自然を多く配置したり、日本家屋風の隠れ家的なポイントを散りばめたインスタスポット作り、空間を大きく見せた豪華なイメージを大切にされた点です。

確かに館内のいたるところに、天内社長の思惑が感じられ、今までの中国にはない温浴施設と言って素晴らしい施設となっています。

浴場は男女別々です。

中国では水着を着用して男女がレジャープールのように楽しむ温浴施設が少なくありませんが、日本人なら誰でも分かるように、水着を着てでは真の温泉を楽しむことはできません。

その点でもオーナーとの激論はありながら、あくまでも日本風を押し通し、もちろん企画から参入した天内社長ですからその点の勝算ももちろん織り込み済み。

お風呂好きな東北地方の方はあっさりとそれを受け入れ、老若男女、その中でも女性が美容や健康の意識で入泉するため、大変人気だそうです。

また、女性は客単価が男性と比べても高く、年齢層も20代、30代の比較的若い女性こそ高級志向のようで、その点も館内の雰囲気や清潔感といった要素によって多く取り込んでいることで、経営的にも大成功しています。

この北方暖暖温泉内で、私が特に感銘を受けたのが、この飲食ブース。

入室時に一段上がりを入れることで、掘りごたつを取り入れました。

これがまた中国では斬新ですが、畳で座って食事をする文化のない中国人ですが、それでも畳の感触を楽しんでもらうために掘りごたつ式にしたのです。

これによって大柄な中国東北地方の方でもスムーズに着席ができ、内装は純日本式、照明の取り方も日本ならではの手法を使用しています。

2018年下期にオープンした瀋陽市の北方暖暖温泉は、本来は2020年に二号店をオープンさせる予定でしたが、コロナウィルスの影響などあり延期となっていますが、投資家サイドはこの大成功に大変喜んでいて、二号店の計画は必ず近いうちに再始動するとのことです。

最後に、これだけ素晴らしい施設も、そりゃお金を掛ければできるだろう、とお思いかもしれません。

しかし、この施設なんと19,000m2(約5800坪)にして、建築総工費は日本円にして10億円程度なのです。

正直に言って中国の投資家は日本と比較にならないほど、経済的(ケチ!)です。

設計士にしてみれば、良いものをつくれ、ただし予算はここまで、といったように完全な板挟み状態です。

しかしその点、天内裕一郎社長は企画から設計までを一貫して受注を受けていて、中国慣れした彼ですから、オーナーのご意向も十分に理解していることはもちろん、少しでも初期費用に負担のないように設計をしています。

この総工費でこの成果物というのですから驚きです。

真新しいこと、今までにない日本式スタイルを作り上げながら、建築費を究極に抑える、これが天内建築設計の中国における最大の強みではないでしょうか。

天内建築設計へのお問い合わせは弊社のホームページのお問い合わせ欄、https://jng-chenqin.com/contact/こちらまでお願いします。