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2021-02-12
出生率の低下から見えてくるもの。

コロナ禍において確かに痛手だったのは飲食業や観光業などの密集を生む業種ではありますが、先日ニュースでは一度目の緊急事態宣言と二度目との大きな変化として、人々の財布のひもが固くなっているということが報じられていました。

一過性(と思いたい)コロナ禍ですが、経済的にも政治的にもより怖いのは今後も続くその影響で、冒頭に上げた出生率の低下は日本でも中国でも大きな問題になりそうです。

中国の人事社会保障省が発表した統計で、2020年の出生数が3割以上減少したというショッキングなニュースがありました。

営業トークという訳ではありませんが、私が常々言っているのが中国でビジネスを展開する最大のメリットがその市場であり、人口の多さであるということです。

日本でも少子高齢化は大きな社会問題ですが、中国にとってもそれは例外ではないどころか、より深刻であると言えるかもしれません。

私と同世代の80年代生まれの多くが一人っ子で、我々が親となった今でも子供は一人というケースが圧倒的に多いようです。

実際に我々世代の中国人は高額なマンションや、自動車を購入したりと年収がこのまま上がって行けばいいのですが、経済発展中の状況が現実でもあり、余分な出費を避けたいと思うようなある意味、狭間の世代であるように感じます。

またメンツ社会とでも言うべきか、子供にかける出費には目をつむる育児方針が日本より強いのも特徴です。

そうした背景の中で、家族を築いていく上では余裕がなければ第二子を出産する計画にはならないのが中国の現状であるように映ります。

2025年には10年前に比べて出産期を迎える女性の人口が4割も減少すると言われており、急激な少子高齢化に拍車が掛かっている状況で、今後もこの問題は大きく中国経済に影響を与えていくことは間違いなさそうです。