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2021-03-08
中国進出における業務効率化について考える。

中国では珍しくテレビ会議での少々大きめのセミナーに参加しました。

中小企業向けの所謂勉強会のようなものでしたが、中国企業における考え方などを客観的に感じられ、私にとっては大変有意義なセミナーでした。

幾つかある議題の中で興味深かったのは、テレワーク実施に向けた動き、従業員の自立心を養うという二項目。

テレワークについてですが、過去にも記事にしたように中国では私が思うにテレワークは非常に難しいというのが実際のところです。

また実際に中国国内ではコロナ禍による影響がかなり少なく、テレワークを実施する必要性については懐疑的な面もありました。

しかし、今回の話の中にあるテレワーク(中国語での開催であったのでそれに似たような言葉でしたが)の場合、副業を認めつつ在宅勤務をさせる、短い時間で区切ったり、業務内容を明確に決めてそれに対するフィーを支払う、という新しい雇用形態を指していたように思います。

要するに、高騰する人件費や離職率の高い中小企業に向けた、人件費削減の動きともいえるかもしれません。

これらの実施には所謂老板の具体的な指示系統に基づいた端的な業務委託のような形になるかもしれませんが、そこまでしてでも人件費の抑制は中小企業にとっても大きなテーマであると認識されているようです。

次に従業員の自立心を養うこと、これもテレワークに似た概念によるものかと推測されますが、短期集中型で業務に当たらせることへの必要性を感じるところです。

都市部においては働き方の基本的な考え方がかなり養成されてきていて、業務中に個人的な電話やメール、異常なまでの休暇の取り方など、我々日本人からすれば非常識とも思えるような働き方はかなり改善されていると実感します。

今回はリモートによる会議ということもあり地方都市、郊外の工場などでは特にこうした従業員の意識改革は常に大きな問題と捉えられているようです。

私の実感ですが、今までは勢いでのし上がってきた中小企業の老板も、そうした細かな組織作りなどを重視し始めているのだと実感した次第です。