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2021-05-18
中国産製品の技術力。

よく中国産製品を揶揄する意見が見られます。

確かに日本にある中国製品も、中国にある中国製品もとんでもなくオカシイ商品が少なくありません。

10年ほど前に、とある中国企業から渦巻ポンプや電動弁を購入したことがあり、その際に驚くほど早く壊れたことがあり大変参った経験があります。

いずれも10台あれば8,9台が一か月もすれば動かなくなるような状態でした。

電動弁に関しては電動機部分が素手で触れないほどに熱くなるのですが、原因は電気系統で開閉の指示を出しても弁体のゴム部分が緩いため、弁体が閉まったと認識せずにずっと動力として閉まる力が掛かり続けているのです。

ポンプに関しては、ベアリングから誘発される故障がほとんどで、簡単に言えばベアリングが丸くないため数千、数万回転していくと徐々に軸がズレてしまうという、言わば超低レベルな故障が起きます。

日本のベアリングは99.99%の限りなく円形の形をしているのですが、その当時に購入したポンプの中身を開けてみると正確な回転ができずになった酷いベアリングが焦げるようになっている場合がほとんどでした。

確かに酷い製品が少なくないのは周知の事実ですが、実は品質の良いものも多く存在しています。

基本的には安かろう悪かろうで、こうした品質の悪い製品は当然安価です。

ところが、中国産のポンプ業界は外資系メーカーが恐怖におののくような低価格高品質のポンプも出てきています。

外観はいかにも外国産をパクったようなもので、使用してみると意外や意外、ほとんど問題ありません。

温浴施設の循環ポンプは営業時間中常に回転し続けているような状況なので、日本製だろうが高品質であろうが定期的なメンテナンスは必須ですし、ベアリングやメカニカルシールは消耗品でもあります。

そして何と言っても価格が安いのが中国産の特徴です。

もちろん中国国内で使用するのであれば地の利があって価格が安いのも当然ですが、渦巻ポンプなどは海外産と比較して2,3割の価格で買えてしまうのです。

以前にもメンテナンスを重視しない傾向についてお話ししましたが、それであれば中国お得意の一用一备(予備一台)の条件でもお釣りがきてしまいます。

こうした中国の大手メーカーはメンテナンスにも力を入れており、かなり満足な対応をしてくれるケースもあります。

実態としては、日本メーカーにとってもかなりの恐怖でもあるのです。