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2020-07-01
中国市場での模倣対策。

中国での模倣された経験というのは私のように10年前後も中国でビジネス経験があれば、ほとんどの方が経験されるのではないでしょうか。

かくいう私も模倣経験はもちろん、成功案件をあたかも同業他社が実績を収めたかのように広告宣伝をしていたことがあります。

最初はいやいや、分かる人には分かるし製品のクオリティや企業理念が違いすぎるんだから相手にしなくていい。と思っていました。

しかし、みるみるうちに力を付け、同業他社と見なされるほどの知名度をつけ始めるようになり、悔しい思いというか、もどかしさや苛立ちを隠し切れなくなったことがあります。

こうした中国市場での傾向というのは、ごくごく当たり前で、それに苛立ったとしても何も解決しません。

逆に何も知識もない業者が大々的に広告宣伝し、業界内での立場を確立したその中国式営業スタイルから学ばなければいけないのかもしれません。

知人である中国人のM社長にそうした現実を相談したことがあります。

M社長の声はこうでした。

そんな模倣企業に黙っておけないなら、裁判をしたってイタチごっこで、無駄。であれば、堂々とうちが本物だ、と彼らよりもっと大きな声で宣伝すればいいじゃないか、と。

私もそうでしたが、特に中小企業のレベルではテレビCMなどメディアに出る機会などはほとんどありませんし、日本人の性質からしてたとえ嘘ではなかったとしても、当社は凄いんだ!俺は凄いんだ!と宣伝するのが苦手です。

能ある鷹は爪を隠す、これでは中国ではあまり上手に立ち回ることはできません。

能力があることを過剰なまでに前面に押し出されると、日本人の場合は怪しんでみてしまいますが、中国人の場合は、もしかしてこの企業は凄いんじゃないか?と逆に感銘を受ける場合が多いのです。

日本の企業は中国製品にないレベルの強さを持っています、クオリティも普通に比較すれば負けないものを持っているはずなのに、自己アピールは苦手なようです。

中国企業の社長室などにはやたら怪しい何とか協会の黄金の表彰などが飾られていませんか?

こうした一見謎めいたものに実力があると勘違いしてしまうバイヤーが多いのですから、やはり自己の実績に自信をもって、広告宣伝を多発していくことは大変重要です。