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2021-01-13
中国人が思う日本への憧れ。

先日の記事で中国人が思う日本の憧れを日本企業が生かし切れていない、という記事を挙げたところ様々な反響をいただきました。

今回は私自身の持論とはなりますが、1つピックアップして紹介したいと思います。

中国人が日本へ憧れを持つなどと今は幻想ではないか。

このような意見をいただきました。

確かに【憧れ】という言葉に少し違和感があるかもしれません、これは私に語彙力の問題ですね、申し訳ありません。

しかし、事実中国人の中に日本への【憧れ】は確かに存在しています。

コロナ禍で足が遠のいているということはありますが、憧れがなければ、なぜ日本に足を運ぶ中国人観光客があんなに多いのでしょうか。

中国へ進出する企業での意味合いでいえば【憧れ】というより、日本人や日本企業が持つ【ブランド力】とも言えるでしょうか。

例えば日本企業と中国企業がとある商品で直接対決をしたとしましょう。

日本企業も中国企業も全く同じ金額で広告宣伝、知名度が全く同じと仮定し、違いは日本企業製と中国企業製だ、と紹介したら、100人の中国人オーナーに選択させたとしたら、7割は日本企業製の商品を手に取ると思います。

実際にはその全く同じ、という状況が有り得ないので何とも言えませんが、少なくとも全く的外れな意見ではないはずです。

大事なのは、なぜ日本製品が勝ちきれないのか、という点。

製品の価格が高かったり、営業戦略が足りないからです。

これは特に多くの中小企業にありがちですが、中国企業との争いになった時に、彼らの製品と弊社ではクオリティが違う、ある人は土俵が違うから、などと言い訳に走ります。

たとえ土俵が違うのだとしたら、ポリシーに反さない範囲で求められる土俵の目線に合わせるのが、中国で生きるための企業努力だと私は思うのです。

実際にクオリティが違う、耐久性が違う、長い目で見たらコストが下がる、これは実際には正しいかもしれませんが、販売数が伸びないのはなぜでしょう。

先ほども述べたように日本企業の製品が例えば価格面で中国で需要のある土俵に上れていないからではないでしょうか。

また、目に付きやすいのが価格であって、実際には価格が多少高くても中国ローカル企業と五分五分には戦えるはずだと、私は考えています。

その手段が営業戦略でもありますが、先述の通り同じ価格、同じ品質でも日本企業のブランドがほしいと思うオーナーが絶対的に多いのは間違いなく、それらはオーナーのメンツでもある訳です。

そこまで掘り下げて、オーナーが日本企業という安心感、ブランド力で買わせるところまでたどり着くことこそが、日本企業の正念場と言えるような気が私はするのです。