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2020-12-03
中国は20年前の日本。

数年前にこういう表現で中国を表していたことがあります。

私が初めて中国に来た2003年の天津もところどころ、当時から更に20年前の日本と似ていると言われればそのように感じたかもしれません。

もちろん一つの小さな尺度の中でそのような感覚があることは確かです。

例えば私は83年生まれですが、同世代の中国人の友人は生まれたときは白黒画像のモノクロテレビだったと言うのです。

モノクロテレビと言えば自分の父や母の時代のものですし、当時のテレビの存在はまさしく20年前の日本、といったところでしょう。

一方で現代においてはどうかというと、中国人はネットでテレビを見たりドラマを見たりが主流で、テレビそのものが家にないという若い世代も少なくありません。

この点は特に中国の都市部においては、ほとんど日本と同じような水準、それ以上で、日本はそういう意味では大きく生活が変わったとは言えないかもしれません。

自動車はどうなのか、既に上海では一家に一台、二台が当たり前に感じますが、自分の父や母の時代は相当な高級品でした。

では私と同世代の中国人の両親はどうかというと、車はおろか自転車が主流です。

とある大手企業の日本人総経理が言っていましたが、タイやベトナムの経済発展が凄いと言っても、自転車からバイク、バイクから自動車へ今まさに足を踏み入れるような段階だと言います。

中国は自転車からバイクを経由せずに、移動手段は自転車が突如として自動車となり、地下鉄や高速鉄道がほとんどどれが先か分からないようなスピードで整備された世界に類を見ない経済発展のスピードだと言っていました。

そして今スマートフォンは韓国のサムスン、アメリカのiPhoneが世界を席巻していたと思いきや、小米がそれを抜き去り、ファーウエイ(华为)はサムスンを捉える段階になりました。

20年前には存在そのものがなかったスマホ市場を、更に遅れてスタートした中国メーカーが世界を席巻するところまできた、と考えると恐ろしいことです。