コロナ禍が主因ではなく、以前から中国では自動化の波が押し寄せています。
先日チラッと見たネット上でもこの議論が沸き起こっていて、自動化されることで接客業などは淘汰される可能性が高まり、接客業に従事している人々の危機感を垣間見ることがありました。
事実、中国の投資家さんはやたらと自動化システムを導入したがります。
それは以前私が勤めていた機械メーカーに従事していた時代でも感じられたことで、自動化すればコストが減るという安易な発想がやたら大きかったようですが、それを導入するコストやその正確性や導入リスク、メンテナンスの重要性は相変わらず軽視されているようにも感じていました。
さて、そうした損得を抜きにして、技術の高まりは我々の一般人でも感じざるを得ないところであります。
これは先日上海のファミリーマートで見られた機械です。
右下のバーコードリーダーへ商品をかざし、支払い用のQRコードをかざすことでレジ業務は完全に自動化できています。
会員コードもアプリ内のQRコードでポイントも溜められました。
私も数回利用して全く問題なく利用できましたが、一方で万引きなどのリスクはないのか若干の疑問はありました。
こちらはその隣にある従来のレジブース。
何かの異変にお気づきでしょうか。
そうです、電子レンジがレジのカウンター台に乗っているのです。
お弁当をお買い上げになったらご自由にどうぞ、ということででしょうか。
日本でもイオンなどのスーパーマーケットで導入が増えていますが、商品の重さに誤差が生じて警告が鳴ったりと、なかなかスマートに事が運べません。
そして恐らく何よりも導入コストでしょう。
知人に聞いたところ、この手の機械は商品取扱品目や管理内容にもよって異なること、設置費や接続費などの電気工事を抜きにした条件下で本体価格は恐らく5,000元~程度ではないかとのこと。
5,000元と言えば約75,000円です。
聞いた瞬間あまりに安すぎて理解ができなかったのですが、日本であれば恐らく人件費は楽々とカバーできてしまうのではないでしょうか。
日本であれば100万円はくだらない代物、同じ土俵ではないとはいえ、これだけの価格差があれば日本製の市場はほとんどないでしょう。
視点を変えれば今まで自動化の設備などを販売している現地日系企業にしてみれば、これらの現地企業のライバルは相当厄介な相手です。
こうした業界はむしろ今後中国製を日本へ輸入してくるようなイメージが常態化してくる可能性が高いように思います。