今回は中国の日帰り温泉施設について少しピックアップしてみます。
現在弊社では中国の温浴施設の設計について業務委託をいただいておりますので、こうした案件でのお困りなどあれば是非お問い合わせください。
さて、中国の日帰り温泉施設ですが、こちらも日本の概念とはやや異なることが多いようです。
先日記事にしたように、中国上海での温浴施設は大型化が進み、日本式と言われる業界が確立されました。
とはいえ、建築の精度などは低く、サービスも日本のものとは比べるまでもないというのが正直なところです。
より郊外にある、中国の日帰り温泉施設についても同様のことが言えるのですが、水質はお世辞にも清潔とは言えず、私が何件が行った施設でもロッカールームがカビ臭かったり、ここそこでタバコを吸ったりと、日本では考えられないことも少なくありません。
また、何と言っても巨大。
ホテル併設は当たり前で、風光明媚とは言え価格も高く(私の経験上は80元から120元程度の価格帯)、観光業としての分類分けに該当するコンセプトなので、地元客がふらっと立ち寄ることはなさそうです。
お客さんはいずれも田舎に遊びに来たといった風情で、家族連れやカップルが中心で、日本のように高齢者が交流するため、といった目的もあまり感じられません。
山を切り開いた施設は基本的には小さな浴槽がポコポコと乱立しており、散歩をしながらフラッと気に入った浴槽に入るのです。
この楽しみ方は日本には感じられないもので、露天風呂が20も30もあるため、散歩をしながら同時にお風呂を楽しむという形式です。
その他にも波の出るプールや子供が遊べる浅めのプールなどがあったり、全体的に一日いても楽しめる、様々な趣向で繰り出したレジャーを前面に押し出した施設となっています。
それらを実現させる最も大きな習慣が、水着を着ていること、でしょう。
水着を着ているから当然男女混浴が可能で、子供を連れていてもプール感覚であちこち回れる、屋外を切り開いて大規模なものを作るには水着で長時間楽しんでもらうコンセプトがほとんどです。
なので、いったい何のことやら分からなくなってしまうのですが、とにもかくにも日本の楽しみ方とは全く違う日帰り温泉。
個人的には設備やルール規定の環境をもう少し整えてくれれば更に安心して楽しめるのですが。