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2021-08-10
中国の夏と温浴施設。

いよいよ1ヶ月後には中国への渡航予定となります。

ご連絡はメールにていただけると対応が早くなります。

中国で仕事をしていて、私が日本人だと気付くと日本って暑いの?などと聞かれることがあります。

逆もまた然りで、日本人から中国の夏って暑いの?と聞かれたりもします。

日本は小さな島国とはいえど南北に長く、一方の中国はそもそも広大な国土を持っていて、日本で言えば北海道、中国で言えば黒龍江省はこの時期でも比較的過ごしやすく、一言に暑い寒いは表現しにくい訳です。

暑い地域があれば寒い地域があるのは日本も中国も同じです。

上海は緯度でいえば東京大阪名古屋のやや南で、実は鹿児島辺りと同じ緯度なのですが、気候は似ていてほとんど変わりがありませんが、上海も海沿いとはいえ、日本はどうしても湿度が高いようにも感じます。

大陸型気候で夏冬や昼夜で寒暖差が厳しいのは上海だけではなく中国全体的な特徴かもしれません。

さて、中国の温浴施設ですが、実は夏場の今の時期はかなりの閑散期となっています。

日本人でも、やはり寒い冬にこそ温泉やお風呂に浸かりたいという気持ちになりやすいかもしれません。

それでも、一般的に中国と比較して、日本の温浴施設では夏場と冬場では売上はさほど変わりません

夏休みやお盆といった大型連休があることも原因ですが、暑い、汗をかいた、だからお風呂でサッパリしよう、という風習、需要があるのも日本文化の一つなのです。

要するに、日本人にとって、お風呂に入ること自体は既に日常生活の一つであり、汗をかいたタイミングがサッパリするタイミングでもあり、即ちお風呂に入るタイミングでもある訳です。

中国の場合、日本と違ってお風呂文化は日常生活の一部というよりもレジャー要素が強く、冬場と夏場の売上格差に繋がるわけです。

これは覆しようがない絶対的な価値観であり、根付いた風習でもあります。

運営側としては当然指をくわえてお客さんが来るのを待っているわけには行きません。

そこで導入される中国の温浴施設のアイテムが、プール施設となります。

プールは当然夏に入りたくなるもので、親目線で言えば、子供を遊ばせるには絶好のアイテムです。

日本ではあまり考えられないのですが、中国である程度規模の大きい温浴施設(敷地面積5,000m2以上)での、プール導入率は個人的な体感で2割以上はある感じです。

もちろん様々なプールがありますが、中にはかなり本格的に子供が遊べる遊具などがあったり、競泳用のプールがあったりと、夏場にとにかく集客しやすいような工夫がなされています。

しかし、一方で残念なのがお風呂に関してもプールに関しても水質管理が厳しく実施なされていない点。

特にプール施設ともなれば、半年以上クローズしたりするので、再稼働するタイミングでの手間は相当大変です。

半年もストップした設備を急に稼働すればその反動での消耗が出やすいですし、清掃や様々なメンテンナンスに相当な労力が必要となります。

夏場にいざ開放しようというタイミングで、設備に異常が出てしまい、そのまま開放しないというようなケースも、中国では多く見られます。

プールがあれば夏場に集客できると考えるまでは結構ですが、管理責任としての水質管理、設備管理面は、うーん、、と言わざるを得ないのがまた中国の温浴施設の課題でもある訳です。