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2020-10-29
中国のクライアント様。

中国のクライアント様には本当に様々なタイプの方がいらっしゃると感じますが、その経営手法も様々です。

中小企業になると中国での最大の負担は日本と異なる高金利や不動産の維持費(もちろんそのための更なる金利)は大きなネックのようです。

日系企業との協力会社、協力者を探していたり、日系企業に対してのM&Aを積極的に検討したいとお申し出いただいているS社長の話です。

S社長は東北の遼寧省瀋陽市にお住いのコテコテの東北人。

中国の東北人の方は私のイメージでは日本の関西人に近いタイプと感じることが多く、どちらかというと豪快で、冗談も好き、本音で話すことも好きで、お付き合いするのが苦にならない、まさにこのS社長は好奇心の塊のような方です。

S社長は医療系の施設設備の販売を主な業務としていますが、その他にも自ら医療系の施設の運営を手掛けたり、飲食店やそれらの投資には非常に積極的な方です。

日本人の私と関係ができたのは、S社長の好奇心からの積極的なアプローチで、もう5年以上のお付き合いですが、日本企業や日本人を広告塔にした様々な投資を模索していることをよく打ち明けてくれるのです。

例えば、最近は医学療法として日本の接骨院を中国で展開したいとお話をされています。

日本の接骨院技術者を中国にお呼びして、大々的な広告塔として、中国での技術者育成やそれに伴う店舗展開をすれば、マッサージ(按摩)が大好きな中国人には必ずウケるということを熱く語られていました。

今回の渡航でそのご依頼にはなかなかお答えできていないのですが、悪く言えば日本人を利用して効率的に投資回収に結び付けること、とも言えるのですが、その一般庶民の視点に合わせて投資を考えることは、なかなか素晴らしい発想力ではと思わされます。

そんなS社長が常々言っているのが中国の高金利、不動産価格の高騰についてなのですが、多くの資産家が不動産で甘い汁を吸ってきたのと違い、彼は完全なたたき上げ。

不動産業を発端にして生まれた高金利の銀行の仕組みが大嫌いで、それを無駄なサイクルだと常々おっしゃっていて、これがなければ投資回収のスパンは圧倒的に縮まる、というのが彼の持論です。

投資回収の目的において、最も邪魔なのがこの高金利でクビを締めている状況でもあり、少しの投資失敗が高金利のおかげで取り返しが付かないことになることを、警戒しているのです。

S社長の素晴らしいのは、大変親しみやすい反面、ビジネスに関する着眼点が鋭いところで、彼と話をしているときっと世界中どんな人とでもビジネスを上手に展開できるのではないかなあと感じてしまいます。

彼と日本人との取り組みをサポートし、大成功することを願っています。