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2020-07-06
中国における売掛金回収サポートの需要。

コロナを発端とする中国市場の先行き不安もあり、売掛金回収サポートのお問い合わせをいくつかいただきました。

売掛金回収はやはり中国に進出する多くの企業にとって、大変重要なセンテンスということですが、特に中国への渡航に先行きを見えない状況や、法的に2年経過のタイミング前に動き出すことが大変重要です。

売掛金、未入金、未収入金、未回収金、債権、いろいろな言葉がありますが、中国語ではこれを会計用語で应收款と呼びます。

应收款とはお分かりの方はお気づきだと思いますが、应该(~すべき、当然、必ず)收到(受け取る)款(金銭)という意味で、直訳すれば、受け取るべき金銭などとすることができます。

とても単純な意味ですが、この应收款という言葉にかんして面白い話がありまして、とある弁護士さんのご経験なのですが、未回収金の件で先方の打ち合わせを録音してきてください、と依頼主にお話をしたそうです。

打ち合わせの場で売掛金の未回収側から、「これは应收款です、分かりますよね?」とコメントしたのに対して、相手は「意味は分かります。ただ今はこちらも状況が厳しいのです。」と応対したとのこと。

しかし裁判上の争点として、被告は原告側が契約を履行していないことを主張していたにも関わらず、実際には应收款という言葉、その状況を認めている、ということで、この会話の録音が原告側の主張を一気に優位にさせたそうなのです。

要するにそれだけ应收款という言葉には意味がある、ということであり、必ず払わなければいけないもの、という認識が通例的に認められているということでもある証明であるわけです。

日中における言葉は大きな障害ではあるので、そう簡単に回収業務を遂行することもできませんが、一方でこうした知識を持ち、それを利用しながら折衝することは非常に大事だとも言えます。