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2021-06-02
三人っ子政策。

一人っ子政策に対して三人っ子政策としましたが、まあなかなか日本人には理解できない政策ではあります。

政策批判するのは簡単なので、ここではそのお話しこそしませんが、いずれにせよこの政策が意味するのは、結局のところ少子高齢化に対する大きな危機感の表れである、という捉え方ができるでしょう。

日本よりも深刻な中国の少子高齢化社会。

私は職業柄、介護業界にもアンテナを伸ばしていますが、日本と異なる部分は介護のあり方、それに子供の教育費や医療費の問題など、これから様々な面で少子高齢化の準備を進めていかなければなりません。

また、これまでの中国の政治体制を見れば、恐らくこうした課題もスピードを持って対策されてくることと思います。

ビジネスにおいて影響が考えられるのが、人口減少によって、働き手が減ることもあるでしょうし、定年退職が引き延ばされるなどの対策が施されるかもしれません。

若い世代をターゲットにした商売は人口が減れば需要が減り、厳しくなる可能性も予想されます。

同時に先述の通り、今後5年、10年後で介護業界のあり方についても議論がなされることは間違いなく、こういう言い方はナンですが、ある側面では、介護業界にとってビジネスチャンスが転がってくる可能性もあります。

以前の記事でも書いたように、日本と中国の介護業界では公的支援の内容も異なれば、儒教的な思想が強いため、介護施設に両親を預けてもいいのか、という後ろめたさのようなものもあります。

介護業界に対する補助金、公的資金が投入されず、そもそも文化的な側面から需要も見込みづらいということであれば、事業者としては介護施設単独でビジネスを成立させることが難しい状況にあります。

こうした状況が常に続いている中国では孤独死等の社会問題も徐々に浮き彫りになり始めており、今後の高齢化社会へ向けての抜本的な改革も早急に取り掛からねばならない状況です。

今回の三人っ子政策で急激な展開を迎えることは難しそうで、むしろ今後どのような対策が施されていくのか注目が集まります。