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2020-08-06
コミュニケーション能力、見える化、愛社精神。

以上、中国人が不得意とする部門を挙げてみました。

とあるお客さんのお話で、社内で派閥のようなものができてしまい、組織を見直したのですが、どうしても若手社員を活用できなさそうだと不安なようでした。

30人規模の企業なのですが、年功序列を切り捨て、社歴ではなく能力主義と比較的中国の商習慣に則した評価方法を構築しているそうですが、徐々に大所帯となったところで、それぞれが派閥であったり、組織構築の上でも一体感が出ないという悩みのようでした。

確かに私もこうした中国あるあるの話を聞くと、卓球は強いけどサッカーは弱い、バレーボールかバスケットボールが限界のチームワークが中国の欠点と表現しますが、横のつながりは好き嫌いで大きく左右されることも、中国あるあるでしょう。

私は中国の文化において、ある程度のワンマン経営、トップダウンというのは必要だと思っています。

それも中国の商習慣の一つ愛社精神に欠ける、利己主義的な部分からも、それぞれに意見を集めたところでまとまりにくいという点を考慮してのことです。

また成果主義、結果主義、能力主義という点では日本よりも貪欲な中国においては、トップがハッキリと意見を明示し、方向性をはっきりと決めていった方がまとまりやすいように思うからです。

トップが決断をせずに、チームで相談してやりなさい、方向性をみんなで決めなさい、などと言っても失敗で終わることの方が多いと感じます。

ある程度のトップダウンで方向性を明示し、失敗しても私が責任を取るから信じてくれというほうが、よっぽど組織がまとまる可能性が高いようです。

トップが決断した方向性に動きなさい、もちろん100点満点ばかりはいくら上司でも難しいのですが、足りない部分を納得させる努力も必要で、方向性の意図を伝えることで、意外なまとまりを見せるのも一つの中国人の特徴ではないでしょうか。