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2020-10-06
すきま産業。

先日のブログで東北三省という決して日本人にとってメジャーではない地方での天内建築設計の成功例を紹介しましたが、これが意外に反響が大きかったので、やはり共感する方が少ないくないと感じました。

そこで、今回のテーマはずばり、すきま産業。

すきま産業と聞いてその意味を少し考えると決してポジティブな言い回しには聞こえないかもしれませんが、厳しい中国市場を生き抜いていくために、すきまを縫っていくことは、もしかしたら最も大事なことかもしれません。

それにそれが評価されるという点もある意味では中国市場の魅力のように私は感じるのです。

例えば先日の話。

私がすこーし苦手だと感じるのは日本人の日本人による中国でのプロジェクト。

これらは、意思決定をする投資家が日本人であれば、ビジネスとしての成功はそう難しいものではありません。

しかし、意思決定者が中国人であると途端に勢いが停滞してしまう傾向がある、そんなケースを私は度々目にしているのです。

その問題点というのはいくつかあると思われるのですが、日本人はこの業界ではこの方の専門知識が最も著名である、とか年配者であるとか、抽象的な事実に基づいて物事を進めてしまう傾向が少なくないようにも感じます。

議論を通してもそういう実力者の回答によって、そのグループの根幹が揺らいでしまうようなケースも少なくないと感じます。

こうしたケースで是非利用してほしいのは、やはり意思決定者であり、投資家の立場に立って考えられる人材、即ち中国通であること。

これは日本におけるどんな業界で通用している人物であろうと、一朝一夕には期待できないスキルです。

私自身が優れているとか、自社の中国市場向けの肝を判断する能力に優れていることを言いたいのではなく、それぞれのプロジェクトに正対して対局を見極められる存在は欠かすことができないと思っています。

これは当社の理念でもありますが、日本人、日本企業を成功に導くための手助けが、少なくとも中国経験の豊富な我々には感じることができることです。

そればかりを重視しろ、と言っている訳でもありませんが、我々も言わばすきま産業、こうした経験値を持っている日本企業というのは少なくないはずで、それをどう取り入れながら、日本企業の良さを具現化するのかということこそ大事なポイントであることは間違いありません。

天内建築設計の成功例を補助的、補完的にしたのは地方都市というすきまであり、日本人というすきまでもあり、その基礎として天内裕一郎社長の独特の感性でもある設計が中国市場が支持されている訳で、それが中国には存在しないものであって、中国人の利用者や中国人オーナーが思わず唸るものを生み出し続けるからこそ、中国市場で一気に成長を遂げることができるわけです。