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2020-08-02
こんな時期だからこそ中国でも与信をしっかり取りましょう。

中国経済は政府が発表する数字を鵜呑みにすることはできませんが、日本で思われているより回復傾向にあるようです。

私の感覚では昨年のアメリカとの貿易戦争でかなり厳しい状況が続いていますが、今年はコロナの影響はそれと比べると一過性のような印象さえあります。

世界のコロナ禍の情勢と比べいち早く強権の元、正常状態に戻そうという動きが強烈に動いているとも言えそうです。

もちろん昨年から引き続きアメリカだけではなく世界からバッシングを浴びることも少なくないのでそうした影響は確実に出ていますが、それでも国内需要は回復傾向にもあり、お金を持っている人は持っている印象は今をもって顕在です。

ただ、ここ10年、20年の中国の勢いは当然今の中国にはありません。

それは習近平国家主席も言っているようにニューノーマル、新常態に突入していることで間違いありません。

これはコロナ禍やアメリカとの貿易戦争を抜きにしてもニューノーマルですから、当然もっと酷い状態になることも予想されるべきで、中国政府としても焦りはあるでしょう。

この言葉が中国の習近平国家主席から発せられる前の小康社会、要するにこうなる前兆は予期されていたもので先手を打ってこう切り出していたことが何となく感じられます。

とは言え、投資活動が徐々に再出発している状況に疑いの余地はなく、日本よりも早く立ち直りつつあることは間違いありません。

話が二転三転してしまいますが、都市開発などの大規模プロジェクトも徐々に動き始め、冒頭のように持っている人は持っている、資金が潤沢な企業が多く存在する一方、所謂K回復のように下火が続いている中小企業もまた多いのも事実です。

今後発展途上国から先進国に成り上がった中国でのビジネスで必要となってくるのが、与信管理などの企業としての危機管理であることも間違いないと思っています。

先日ブログにもしたように、過去に取引をしていただいた結構大きなプロジェクトが開発完了後に倒産し、オーナーが失信人の烙印を押されてしまいました。

5年前には考えられなかったことですが、このC社長も言わば個人オーナー、持っている資産としても、あくまで個人の小金持ち(私のような庶民からすれば、莫大な資産でしょうが)、正直そこまで大きなデベロッパーではありません。

こうした中堅層が今後淘汰されていく可能性は、過去10年と比して相当に高くなってくると警告しておきましょう。

今までは勢いでやってきた中国経済がまさに今、新たな過渡期を迎え、実力のない者が淘汰をされていくという、これもニューノーマルな世の中を迎えることになりそうです。

これはマクロな内容になってしまいますが、企業としても今後中国系企業との付き合いには、今までのえいや、ではなく、より慎重にならざるを得ません。

そのためにも与信管理、きちんと多方面から情報収集の上、実施することをお勧めいたします。